「MVNO」を利用する際の注意点とは?

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皆様、こんばんは。

ここ数日は本当に真冬に逆戻りしたかのような日々が続いています。

それでは今回の投稿にまいりましょう。

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はじめに

さて前回の投稿では「無線通信について考えてみよう!「LTE」及び「Wi-Fi」の違いとは?」というテーマで、スマートフォンの無線通信に関する違いについて投稿させていただきました、

無線通信について考えてみよう!「LTE」及び「Wi-Fi」の違いとは?

スマートフォンの急激な普及により、「MVNO」という言葉に関しても、2014年から一般的な知名度に関して高まりつつあります。

しかし前回の投稿でも記載したように、一概に「MVNO」といいましても、実に様々な通信事業者及び通信プランが存在しています。

そこで今回の投稿では、スマートフォンにおける格安モバイル通信サービスを提供する「MVNO」をテーマとして、「MVNO」で通信サービスを利用する際の注意点をご説明していきたいと思います。

それでは本題に入りましょう。

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「MVNO」と「MNO」

1、【MVNOとは?】

それでは初めに前回の投稿と重複しますが、MVNOに関するご説明をしてまいりたいと思います。

まずMVNOとは「仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator)」の略称であり、自社の通信回線網を所有せずに、通信回線網を所有する 通信事業者から通信回線を借り受ける形で通信サービスを提供する通信事業者を指す言葉です。

昨年となる2014年度は、いわば「MVNO元年」ともいわれる年であり、様々な通信事業者がMVNOの分野に参入した年でした。

以下をご覧ください。

国内MVNO市場規模の推移(2014年9月末)


<MVNO市場に関するシェア率>


上記は2014年9月にMM総研により実施された、MVNO市場に関するシェア率をグラフ化した画像です。

この資料によると、MVNO市場に関する規模は、2014年3月と比較して約30%の増加率を示しています。

またMVNO市場における各通信事業者の内訳として、第1位は「NTTコミニュケーションズ(OCN)」、第2位は「インターネットイニシアティブ(IIJ)」、第3位は「日本通信(b-mobile)」となりました。

このようにスマートフォンにおけるMVNO市場は急激な増加率を示しており、2015年度に関してもさらに拡大していくものと予想されるでしょう。

MVNOに関する説明は以上となります。

2、【MNOとは?】

それでは次にMVNOとは逆の位置づけとなる「MNO」に関するご説明をしてまいりたいと思います。

まずMNOとは「移動体通信事業者(Mobile Network Operator)」の略称であり、自社の通信回線網を所有して、自らの通信サービスを提供する通信事業者を指す言葉です。

以下をご覧ください。


<MNOに関する各通信事業者>

1、NTTドコモ

2、KDDI(AU)

3、ソフトバンクモバイル

4、イー・モバイル(ワイモバイル)

5、UQコミュニケーションズ


大まかに記載しますと、MNOにおける各通信事業者に関しては、上記の5社となります。

なおMVNOにおける各通信事業者は、上記のMNOにおける各通信事業者から通信回線網を借り受ける形で通信サービスを提供していますが、現状ではNTTドコモの通信回線網を借り受けるMVNOが圧倒的に多く、次にKDDI(AU)の通信回線網を借り受けるMVNOが存在します。

つまり現状ではMVNOが借り受ける通信回線網に関して、NTTドコモ及びKDDI(AU)のみということになるわけです。

MNOに関する説明は以上となります。

3、【MVNOはなぜ格安なのか?】

1、【端末代】

それでは次になぜMVNOにおける各通信事業者は、提供する通信サービスに関して格安で提供できるのかという点について考えてみましょう。

まず最初に挙げられる点がいわゆる「通信端末代」です。

皆様がMNOにおける各通信事業者と契約する際には、スマートフォン等の通信端末を同時購入して通信契約を締結すると思います。

そしてMNOにおける各通信事業者の中には、スマートフォン等の高額な通信端末を「0円」という形式で提供する場合もありますが、左記は毎月の利用料金の中に「通信端末代」を含めているからです。

また同時に上記の形式に関しては、通信契約の最低利用期間を設けながら、その期間の中で「通信端末代」を回収するわけです。

この形式の最大の利点は、MNOにおける各通信事業者が一定期間にわたり通信契約を締結するユーザーを確保することができるということでしょう。

しかし一方、MVNOにおける各通信事業者に関してはどうでしょうか。

皆様がMVNOにおける各通信事業者と契約する際には、通信サービスを利用するために最低限度となるSIMカードのみの提供という場合が多いはずです。

また仮にMVNOにおける各通信事業者からスマートフォン等の通信端末を購入する場合でも、提供される通信端末はMNOにおける各通信事業者が提供する通信端末のように高額ではありません。

つまりMVNOにおける各通信事業者に関しては、MNOにおける各通信事業者と通信契約を締結する際のように高額な通信端末代を必要としないため、毎月の利用料金に関しても安くできるというわけです。

2、【通信容量と速度制限】

それでは次に挙げられる点が「通信容量と速度制限」です。

MVNOにおける各通信事業者を利用する際には、必ず通信容量と速度制限が存在します。

前回の投稿で記載しましたが、携帯電話通信に使用される電波の周波数帯域は国によって割り当てられているため、全ての周波数帯域を無制限に利用できるというわけではありません。


<携帯電話通信で利用できる電波の周波数帯>


そのためMVNOにおける各通信事業者に関しては、MNOにおける各通信事業者から借り受けた通信回線網を多くのユーザーに安く公平に提供するために、一定の通信容量と速度制限を課すというわけです。

ただし2015年4月時点では、上記のMVNOにおける各通信事業者の通信容量と速度制限に関して、以前よりもだいぶ改善されてきています。

速度制限なしで使い放題の格安SIMカードを比較

このようにMVNOにおける各通信事業者の中には、データ通信に関して一定の速度制限が課されるものの、利用料金が定額で通信容量に関しては、無制限というプランを提示する通信事業者も存在します。

3、【サポート体制】

それでは次に挙げられる点が「サポート体制」です。

例えば皆様のお住まいの地域に存在するNTTドコモの携帯ショップを考えてください。

広い店内フロアに大勢の販売員の方が常駐しており、皆様が訪れると各販売員の方が丁寧に対応してくれると思います。*1

そして新規契約の相談や通信契約プランの変更、通信端末に関する相談等、様々なことに各販売員の方が対応してくれるはずです。

しかしながら一方、上記のように店舗を構えながら大勢の販売員を雇うということは、それだけ各通信事業者における経費がかかるということではないでしょうか。

つまり上記のような経費は最終的にユーザーに提供する通信サービスの費用に上乗せされてくるというわけです。

そして一方、MVNOにおける各通信事業者に関してはどうでしょうか。

MVNOにおける各通信事業者に関しては、まず自社の店舗を有していることは少ないと思います。

仮に自社の店舗を有している場合に関しても、例えば大型家電量販店の一角という各通信事業者が多いのではないかと考えられます。

つまりMVNOにおける各通信事業者に関しては、サポート体制における経費を抑制することで、格安な通信サービスを提供するということになるでしょう。

MVNOの格安通信サービスに関する記載は以上です。

MVNOを利用する際の注意点

1、【サポート体制の違いに注意】

それでは最後となりますが、今回の投稿テーマである「MVNOで通信サービスを利用する際の注意点」をご説明してまいりたいと思います。

まず最初に前項でも記載したサポート体制の違いです。

MVNOにおける各通信事業者に関しては、格安で通信サービスをユーザーに提供するために、サポート体制に関してMNOにおける各通信事業者のような手厚いサポート体制がありません。

例えばMVNOにおける各通信事業者を利用する場合、通信端末に関してはユーザー自身で用意する必要がある場合もあります。*2

またMVNOにおける各通信事業者を利用する際に提供されるSIMカードに関しては、基本的にユーザー自身で通信端末に挿入及び設定する必要があります。


<ワンポイントアドバイス>

SIMカードとは契約者情報を記録したICカード(Subscriber Identification Module)です。

そして皆様が使用するスマートフォンに関しては、対応するSIMカードが異なることをご存知でしょうか?

特にMVNOにおける各通信事業者を利用される方は、お使いのスマートフォンに関するSIMカードのサイズを把握しておきましょう。


つまりMVNOにおける各通信事業者を利用する際の注意点として、MNOにおける各通信事業者のような手厚いサポート体制を期待してはいけないということなのです。

そしてMVNOにおける各通信事業者を利用することに適するユーザーとは、一定のスマートフォン等の通信端末に関するスキルを有する方、または仮に左記に該当しないユーザーであっても、ユーザー自身でインターネット等を検索することにより、自己対処可能な方といえるでしょう。

2、【通話代が高い】

それでは次に「通話代が高い」という点です。

MVNOにおける各通信事業者が提供する通信サービスに関しては、MNOにおける各通信事業者が提供する通信サービスのように無料通話が存在しません。

またMVNOにおける各通信事業者が提供する通信サービスは、データ通信に関して格安となりますが、音声通信に関しては「20円/30秒」という高額な通話料が発生してしまいます。*3

そのためスマートフォン等の通信端末で頻繁に音声通話を使用される方には、MVNOにおける各通信事業者を利用することが適切ではないでしょう。

なおMVNOにおける各通信事業者を利用される方が頻繁に音声通話を利用した場合、MNOにおける各通信事業者が提供する通信サービスの費用以上になることもありますからご注意ください。

3、【利用料金の支払い方法がクレジットカード】

それでは次に「利用料金の支払い方法がクレジットカード」という点です。

MVNOにおける各通信事業者が提供する通信サービスに関しては、基本的に利用料金の支払い方法がクレジットカードのみという場合が多いです。

おそらく利用料金の支払いに関しても、クレジットカードのみという形式にすることで支払いに関する経費を削減するという意図ではないかと思いますが、クレジットーカードを作ることができない方やクレジットカードを所有していない方に関しては、MVNOにおける各通信事業者を利用する際にご注意ください。

なおMVNOにおける各通信事業者の利用に関して、利用料金の支払い方法をクレジットカード以外に設定できる場合もあります。

クレジットカード不要の格安SIMカードを比較

ちなみに僕自身もクレジットカードを所有していませんから、利用可能なMVNOにおける各通信事業者には制限があります。

個人的に僕は現金主義ですから、今後もクレジットカードを所有することはないでしょう。

4、【MVNOに関する最新情報の取得】

それでは最後に「MVNOに関する最新情報の取得」という点です。

MVNOにおける各通信事業者が提供する通信サービスの形態は、まだまだ発展途上にあります。

2015年度に入りMVNOにおける通信事業者の数は増加し、さらにMVNOにおける各通信事業者が提供する通信サービスのプランに関しても乱立する状態となっています。

皆様がMVNOにおける各通信事業者を利用後に「安かろう・悪かろう」という状況に陥らないためには、常にMVNOに関する最新情報を取得して、皆様の使用用途に合致した通信事業者及び通信サービスに関するプランを調べていく必要があるのではないでしょうか。

MVNOを利用する際の注意点に関しては以上です。

あとがき

さて今回の投稿は以上となります。

今回の投稿で記載する記事以外の「MVNO」の情報に関連する記事に興味がある方は、ぜひ一度以下のMVNO」の情報に関連する記事のまとめを参照してください。


<MVNO」の情報に関連する記事のまとめ>

1、URL

MVNO」の情報に関連する記事のまとめ


それでは以上です。

*1:注:販売員の対応に関する質は携帯ショップによって異なります

*2:注:MVNOにおける各通信事業者を利用する場合、通信端末は基本的にSimロックフリー端末が必要となります。ただし例えばMVNOにおける各通信事業者がNTTドコモの通信回線網を利用している場合、NTTドコモの通信端末をそのまま使用できる場合もあります。なお2015年5月以後に販売される通信端末に関しては、Simロック解除が義務化されます

*3:注:ただし音声アプリを使用することで通話料が半額となるMVNOにおける各通信事業者も存在します